説明にイラストを添えるなら? 絵と言葉の役割を考える

丸型銀縁サングラスのパグが、絵と言葉で説明するボードを指す。SHOW AND TELL。

案内や使い方を説明しているのに、文章だけでは伝わりにくい。そんなとき、イラストを添える方法があります。でも、かわいい絵を置くだけで、知りたいことが伝わるとは限りません。

まず考えたいのは、読む人がどこで迷うかです。場所、手順、動き、完成した状態。絵に任せたい役割を決めると、文章との分担も考えやすくなります。今回は、説明に使うイラストの内容を整理する方法をご紹介します。

目次

絵を見る前と後で、何が分かってほしいか

最初に、読む人に分かってほしいことを一文で書いてみます。「サービスを知ってほしい」だけでは広いので、「受付の場所が分かる」「箱の開け方が分かる」のように、具体的な場面へ絞ってみましょう。

たとえば、架空の工作キットの説明なら、「折る順番」なのか「折った後の形」なのかで、必要な絵が変わります。順番が大切なら途中の状態を並べる、折ると形がどう変わるかで迷うなら折る前と後を見せる、といった選び方ができます。

一枚に全部を任せなくても大丈夫です。内容が多いときは、最初の一枚で何を伝えるかを決め、ほかの説明と分けて考えます。

場所・動き・違いは、見せ方を選んで伝える

場所を伝えるなら、目印と目的の場所の関係を見せます。手元の動きを伝えるなら、必要な部分を近くから見せます。二つの状態の違いを伝えるなら、見る角度や大きさを揃えて並べる方法があります。

矢印も、何を表すかを決めて使いましょう。移動する向きなのか、注目する場所なのか。同じ説明の中で意味が混ざると、読む人が判断しにくくなります。番号なら順番、短いラベルなら部品の名前、というように役割を分けてみてください。

細部を省くときも、理解に必要な目印は残します。箱のふたの向きが大切なら、その向きが分かる形を残す。似た部品を区別したいなら、形の違いと名前を対応させる。描き込みの量だけでなく、何を見分ける必要があるかを確かめます。

絵に任せることと、言葉で残すことを分ける

絵で位置や形を見せ、言葉で名前や条件を補うと、それぞれの役割がはっきりします。日付、数量、受付条件など、正確に読んでほしい情報は、絵の雰囲気だけに任せず文章でも伝えましょう。

色を使って区別するときは、色だけが手がかりになっていないかも見てみます。番号や名前を添えておくと、色の違いが分かりにくい場合にも、どの部品を指すか確かめられます。大切な注意は、小さな背景文字に埋もれない位置へ置きます。

絵のすぐ近くに説明を置くなら、どの部分の話か分かる言葉を添えます。「ここ」だけでなく「右側のふた」のように書くと、文章から絵を見直しやすくなります。絵の中に長い文章を詰め込む前に、外へ分けられる説明がないか考えてみてください。

短いメモを作り、実際の大きさで見てみる

自分で描く場合も、制作を頼む場合も、誰が・何を理解するための絵かを共有しておくと、内容を検討しやすくなります。架空の工作キットなら、次のようなメモが出発点になります。

  • 読む人:このキットを初めて組み立てる人。
  • 伝えたいこと:ふたを折る向きと、折った後の形。
  • 絵で見せること:折る前と後の二つの状態、ふたの向きを示す矢印。
  • 言葉で補うこと:部品の名前と手順番号。注意事項は内容を確認して別に書く。

絵ができたら、拡大表示だけで判断せず、掲載する大きさに近づけて見てみましょう。小さくすると番号が読めない、矢印が部品と重なる、といった点を確認します。手順なら、説明を見ながら何をするか指で追ってみるのも一つの方法です。

読む人の立場で、絵と文章を行き来しても迷わないかを確かめます。安全に関わる手順や注意事項は、絵の見やすさだけで正しいと判断せず、内容を確認できる担当者にも確認してもらいましょう。

イラストを増やすこと自体を目標にせず、分かりにくいところを一つ助ける絵から考えてみてください。制作前の整理については、イラスト・ビジュアル制作の依頼前のポイントも参考になります。説明用の絵を相談したい場合は、使う場所と伝えたいことを添えて、お問い合わせへお寄せください。

最後に、伝えたいことを決め、絵と言葉の役割を分け、掲載サイズで確かめる。この三つを図にまとめました。場所・動き・違いに合う見せ方を選ぶことも、絵の役割を考えるときの手がかりになります。

説明にイラストを添えるときのまとめ。1、誰が何で迷うかを考え、場所・動き・違いに合う見せ方を選ぶ。2、絵は位置・形・動き、言葉は名前・条件・注意を伝える。3、掲載サイズで文字が読めるか、絵と文章を行き来して迷わないか確かめる。

図:説明にイラストを添えるときの三つの確認。

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